ご近所のおばあちゃんが久しぶりに散歩されていた。
おぼつかない足取りで、ブロック塀を手がかりにしながら
二ヶ月前から空き家になっているお隣の庭を覗いてらした。
「荒れてきたわねぇ・・・」
っと 草が生え始めた庭を気に掛けているご様子だ。
おばあちゃんの家の玄関から隣の庭が見える場所まではほんの数メートル。
だけど地面のちょっとした凸凹にもつまづきそうな足取りだ。
私が近寄って話しかけると
おばあちゃんの方から私の腕に手を通して来た。
そのまま腕を組んでおばあちゃんの玄関までゆっくりゆっくりおともした。
「いくつになられました?」
っと 私が耳元で聞くと
「95らしいのよ」
と こっそりと教えてくれた。
「わぁ あと5年で大台ですね!!」
っと 私が言うと
「自分が100になるなんて思うと ぞっとするわ (笑)」
っと答えて 首をすぼめた。
自分が100歳になる・・・
まだ頭のしっかりしたおばあちゃんにとって
それは驚くべき事実なのだろう。
関東大震災に遭い、満州に渡り、命がけで帰還されたと以前話してくださった。
おばあちゃんの心の中はその当時とちっとも変わっていないのかもしれない。
年齢だけが どんどん勝手に増えていき 気がついたら自分が100歳になろうとしている。
あらまぁ ビックリ!
そんな感じなのかもしれないな。
きっと私も これから節目の歳を迎える度に
自分の年齢に驚くのだろうな。
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